ゲームをするためにパソコンを買いたいけど、種類がたくさんあるので迷ってしまうという人は多いと思います。ゲーミングPCを販売しているメーカーはたくさんあり、CPUやグラフィックボードなど多種多様なパーツを組み合わせているため、どれを買えば満足できるのかは、とても難しい問題です。
そこで元パソコン屋店員の私からどうやって選ぶと良いのかを解説したいと思います。
デスクトップPCか、ノートパソコンか
パソコンには大きく分けて「デスクトップPC」と「ノートPC」の二種類があり、どちらにしようか悩む人も多いと思います。それぞれメリット・デメリットがあるので、簡単に紹介しましょう。
デスクトップPCのメリット・デメリット
パソコンといえばデスクトップPCです。箱型のPC本体に、モニター・キーボード等を併せたパソコンのことをデスクトップPCと言います。
デスクトップPCは筐体が大きいため拡張性・メンテナンス性に優れている事が特徴となっています。基本的にパーツは汎用品のため壊れたり古くなってもその場所だけ買い替えることができます。
また、その筐体の大きさから放熱性能にも優れているため、PC の性能を引き出しやすくなっています。
半面PC本体が大きいため場所を取るだけでなく、移動が簡単にできない点がデメリットです。PC本体の大きさだけでなく、排熱や配線のスペースも考えると、見た目以上に場所を取ります。とくに家が狭い日本ではスペースを節約したいことも多いため、大きなデメリットとなります。
ノートパソコンのメリット・デメリット
ノートパソコンのメリットはなんといっても持ち運びできる点にあります。ゲーミングPCは重いから持ち歩かないよ!という考えの人もいますが、家の中でも気軽に場所を変更できるのは快適です。
持ち運びできる大きさなので、デスクトップPCと違い場所を取らないというのも大きいですね。
その代わり拡張性の低さやメンテナンス性の悪さは大きなデメリットです。基本的にメモリーやSSD以外の換装は不可ですし、USBハブが使えるとはいえポートの少なさは不便な場面も多いでしょう。また、同等の性能ではノートパソコンのほうが割高になる点もデメリットです。
筐体が小さいということは熱が籠りやすいのも欠点といえるでしょう。特に薄型のゲーミングPCは排熱が間に合わず性能が落ちることもあるため、注意が必要です。
以下の記事でゲーミングノートPCのメリット・デメリットをより詳しく解説していますので、こちらも確認していただけたらと思います。

結局デスクトップとノートのどっちが良いの?
結論を言うと、デスクトップPCをオススメします。性能と排熱及びメンテナンス性の高さは要求スペックの高いゲーム用途において非常に有利です。
とはいえノートパソコンがダメというわけではないですので、メリットデメリットを理解した上で購入するのはアリです。私も何度もゲーミングノートパソコンを購入して遊んでます。
どんなゲームを遊ぶか、どのように遊ぶか
ゲーミングPCを選ぶうえで重要なのが、どのゲームを・どんな設定で遊ぶか、です。
例えば今人気のゲームに Apex Legends がありますが、動かすだけでしたらそのへんに売っているパソコンでも動かすことができます。しかし、快適に遊べるとは言い難いでしょう。
一方で Minecraft や League of Legends のようなゲームはよっぽど古い/性能の低いパソコンでないかぎり快適に遊べることでしょう。
また、同じゲームでもその設定により要求スペックも変わってきます。ゲーム内の設定を変更することでFPSが倍以上異なることも良くあることです。
人によって「ゲームは動けば良い」「144FPS出れば十分」「画質を最高まで上げたい」など楽しみ方は様々です。これらをふまえた上でパソコンを選ぶ必要があります。
ゲーミングPCで大事なのはCPUとGPU
ゲーミングPCにおいて重要なのは遊びたいゲームが動くかどうかです。それをどのように判断するのでしょうか?
ゲームが快適に遊べるか否かを判断する基準として最重要なものが「CPU」と「GPU」です。
CPUはコンピューター全体の動作速度にかかわる重要なパーツです。良いCPUを搭載すれば動作速度が向上します。代表的なものに Intel Core i シリーズや AMD Ryzen シリーズがあります。
GPUはグラフィック性能に関わるものです。グラフィックボードなどと呼ばれることもあります。主に3Dゲームを遊ぶ際に重要となるパーツで、性能の良いものを搭載すれば画質が向上したり、滑らかな映像で遊ぶことができます。代表的なものに NVIDIA の RTX シリーズがあります。
GPUはCPU内臓のものとディスクリートGPU(外部GPU)に分別されます。CPU内臓のものはモニターに映す最低限の性能しかなく、最近の3Dゲームを遊ぶには非力なため、基本的にはディスクリートGPUを搭載しているモデルを選択することになります。
このようにCPUとGPUはゲームが快適に動くかどうかに直結する重要なパーツとなっています。 遊びたいゲームがCPUとGPUによってどの程度快適に遊べるか、というのが重要になってきます。
とはいえ具体的にどの程度快適に動作するかは難しいところがあります。
2023年5月時点では概ね以下のものを購入しておけば十分でしょう。
Minecraft などの軽いゲームしかしない
この場合、ある程度新しいパソコンであればCPU内臓のGPUでも動くので、ある程度新しいコンピューターを購入すれば遊べるでしょう。
Intel Core i シリーズの第13世代と書かれているものを購入すれば おおむね問題ないでしょう。
Apex や Fortnite などのゲームを快適に遊びたい
Apex Legends や Fortnite などのゲームを快適に遊ぶ場合はディスクリートGPUが必須です。
CPU は第13世代Core i 5/7にRTX3060クラスのGPUを搭載しておけば画質を高くしても問題なく遊べます。
最新3Dゲームを高画質で遊びたい
Cyberpunk2077やホグワーツレガシーなどの最新の3Dゲームを最高画質で楽しみたい場合は、CPU も GPU も最高のものを選択しましょう。
Core i7/9やRyzen 7/9などにRTX 4070/4080あたりを選んでおけば大丈夫だと思います。
よくわからない場合
第13世代Core i7とRTX4070以上を搭載したものを買えば大体の問題は解決します。
ゲーム以外の用途
ゲームをするだけならCPUとGPUを見れば十分ですが、パソコンはゲーム以外の用途にも利用できます。特にゲームを遊ぶ方ですと配信や動画編集などをする方も多いと思います。
配信・動画編集をする場合
配信や動画編集をする場合、ゲーム以外にも複数のアプリケーションを同時に動かすことが多いため、大容量のメモリーを積む必要があります。メモリーは最低でも32GBは欲しいでしょう。
動画を撮影する場合はストレージも大容量のものを購入しないとすぐ一杯になってしまうため、2TBは用意しておきたいところです。
といってもメモリーやストレージはあとから増設可能なものですので、購入時はそこまで気にしなくて良い場所でもあります。特にストレージはUSB経由でも増やせますので、購入時はメモリーだけ増やして置き、あとからUSB SSDを購入するという方法も取れます。
イラスト・3DCG作成等
ゲームを遊ぶ方にはイラストを描いたり3DCGを作成する方もいると思います。ゲームが遊べる高性能PCであればこれらも問題なく利用できますが、やはりメモリーは多めに搭載しておきたいところです。今なら32GB搭載しておけば快適に利用できることでしょう。
動画と違いそこまでストレージ容量は必要ではないので、SSDについてはあまり気にする必要はないでしょう。
ゲーミングPCの選び方まとめ
このようにゲーミングPCの選び方は一見難しいように見えますが、いくつかポイントを抑えておけばそこまで難しいものではありません。事前に調査し、変なパソコンに騙されないようにしましょう。
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